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研究への患者・市民参画(PPI)とは

研究への患者・市民参画 (Patient and Public Involvement, PPI)は、医学研究・臨床試験プロセスの一環として 、研究者が患者・市民の知見を参考にするために、患者や一般市民が研究の計画立案、実施、結果の解釈などに積極的に参加する取り組みです。

PPIの重要性が認識されるようになり、研究者や医療機関が患者・市民との協力を通じてより効果的な研究を行うことが増えてきました。

この記事では、PPIの概念、メリット、および実施例について詳しく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.PPIとは
  2. 2.PPIが求められている背景
  3. 3.PPIに関する取組み
    1. 3.1.患者さんの視点を開発に反映する
    2. 3.2.患者さんへの試験結果/サマリーの情報提供
    3. 3.3.製薬企業への啓発活動
  4. 4.まとめ

PPIとは

PPIとは、医学研究・臨床試験プロセスの一環として、研究者が患者・市民の知見を参考にすることです。

PPIによって、以下が実現されるとされています。

  • 患者等にとってより役に立つ研究成果を創出する
  • 医学研究・臨床試験の円滑な実施を実現する
  • 被験者保護に資する(リスクを低減する)

PPIの考え方が広まることで、以下のようなメリットがあります。

研究者にとって

  • 研究者が研究開発を進める上での新たな視点と価値を獲得することができる
  • 患者の不安・疑問点を解消し、医学研究・臨床試験の理解を促進することができる

患者・市民にとって

  • 医学研究・臨床試験の参加者にとっての利便性を向上、理解を促進させることができる
  • 患者・市民にとって医学研究・臨床試験が身近になり、医療に対する関心を高めることができる

出典:国立研究開発法人日本医療研究開発機構ホームページ(https://www.amed.go.jp/ppi/teiginado.html


PPIが求められている背景

海外で進んでいたPPIですが、国内でも産・官・学・患者参加の公開討論が開催されており、継続した活動が求められています。PPIの考え方が広まることで、ヘルスケア企業と患者・市民の相互信頼が高まり、開発の質やスピードの向上が望めます。ICH E8(R1)においても、医薬品開発に患者さんの意見を取り入れることが求められています。

シミックグループでは、製薬企業向けにPPIに関する啓発活動や情報収集の支援を行ったり、患者さん向けに情報提供の支援を行ったりしています。患者さんの視点を取り入れた医薬品開発の推進、医療情報の可視化、PPI活動推進にかかわる施策の立案・構築をサポートしています。民参画)に関する啓発活動(製薬企業向け)・情報収集(製薬企業向け)・情報提供(患者向け)を支援します。患者さんの視点を取り入れた医薬品開発の推進、医療情報の可視化、PPI活動推進に係る施策の立案・構築を支援します。


PPIに関する取組み

患者さんの視点を開発に反映する

企業の医薬品開発に患者さんの視点を反映するために、 研究対象の患者さんや、治験参加者に対してアンケート調査を実施し、情報収集を行うことができます。

患者さんへの試験結果/サマリーの情報提供

臨床試験に参加された患者さんやそのご家族に対し、試験結果/サマリーを分かりやすい表現を用いて情報提供するための文書(PLS: Plain Language Summary )を作成、提供することにより、試験結果を知りたいという患者さんのニーズに応え、理解を深めることができます。

PLSの活用によって、医薬品開発における透明性や信頼性の向上が期待されます。

製薬企業への啓発活動

製薬企業で働く社員の方々に対し、PPIに関する知識・意識向上を目的に、啓発活動やトレーニングが行われています。

トレーニングでは、

  • 患者さんとの協働へのマインドチェンジなどのトピックを学んでもらう
  • PPIを身近に感じてもらい、業務との関連性を理解してもらう
  • 自身の業務へPPIの考え方を落とし込み、まず何から取り組むか考えてもらう

などを目的として、セミナーやワークショップなどの啓発活動が行われています。


まとめ

研究への患者・市民参画(PPI)とは、医学研究・臨床試験プロセスの一環として、研究者が患者・市民の知見を参考にすることで、近年、日本においてもその考え方が広まっています。

PPIの考え方が広まることで、ヘルスケア企業と患者・市民の相互信頼が高まり、開発の質やスピードの向上が期待できます。


シミックヘルスケア・インスティテュート(CHI)は、SMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)のパイオニアとして、
医療機関における治験の実施・運営を20年以上トータルサポートしてまいりました。

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さらに「くすりの一生からひとの一生まで」をコンセプトに、新しいサービスモデルを創出し、
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