次に書類の保管スペースです。近年、当院で実施する試験数が増えただけでなく、グローバル試験の増加に伴い15年以上の保管が必要な治験も増え続けているため、書類保管スペースを確保する必要性が増しています。しかし保管庫を必要とするのは、治験管理室だけではありません。院内にはカルテ・処方箋などの紙資料もあり、電子処方箋への移行にも時間がかかるため、院内では紙を保管するスペースがひっ迫している状況です。このままでは外部倉庫を借りなければならないという状況でしたが、賃料がかかる上に、見たいときにすぐ取り出せない、リスト化して管理しなければならないなど不安要素が多く、なるべく避けたいと考えていました。Agatha for CHI導入後は、幸いなことに保管庫の空きスペースが一定に保たれています。
現在は、IRB委員への審査資料の共有にAgatha for CHIを利用する方法を検討しています。これまでは審査資料データを入れたiPadをIRB委員に配付していましたが、Agatha for CHIでの資料共有が実現すれば、システムからの資料閲覧も可能になり、紙やPDF閲覧用のiPad郵送の費用や工数の削減にもつながります。病院全体の効率化のためにも、治験管理室の電磁化・ペーパーレス化で得られた効果を院内にも共有していきたいと考えています。